トップ «前の日記(2007-07-30) 最新 次の日記(2007-08-01)» 編集

日々の破片

Subscribe with livedoor Reader
著作一覧

2007-07-31

_ 8万円の余波

スターロジック,人月商売の悪弊がはびこるSI業界に成果物価格で挑戦 - ものづくりとIT - Tech-On!

まつもとさんのところで、羽生さんの工数ベースの見積もりから要件ベース(ユースケースベースのほうが正確かな?)への見積もりへの転換発言が取り上げられているのだが、コメント欄の流れが興味深い。

要点をまとめるとこんな感じか。

Matz:怠惰な顧客には通用しないだろうなぁ

yk: こっちを考慮したほうが良い(いくつか)

Matz:それはどうでもいいんじゃない? 重要なのは怠惰な顧客への対応

yk: なぜそう考えるのか?

Matz: だって羽生方式が主流になったら問題になるのは怠惰な顧客

yk: なぜ単なる宣伝をそう読むのか?

で、何が興味深いかというと、まつもとさんが一貫して、羽生さんの発言をビジネスモデルの提示で、かつそれが一定の成功を収めることを前提としていること。で、それが一定なのかそれを超えるのか、を問題にしている点。

それに対してykさんが、一貫してビジネスモデル(モデルというのはもちろんモデルだ)ではなく、スターロジックという一企業の話に収めようとしているところ。

僕も、具体的なツールを利用することで可能となったビジネスモデルの提示だと思う。そしてモデルをああいう形で発表するということは、(宣伝という側面があるのは当たり前のこととして)業界をそっちへ向けようという意思があるのだと思う。土俵は作ったものの勝ちということもあるだろうし、どちらにしても従来の土俵がおかしいというのは(そこに旨味がある一部を除いて)暗黙の了解になっているわけだし。

で、真に興味深いのは、ykさんの「方法論(マジカは登録すればダウンロードできるけど)とかツール(大概オープンソースだけどbeafは秘密だしとか)とかその組み合わせにしても、簡単には真似できないよ、と思ってるでしょうし。」というのが鋭い点。

つまり、まつもとさんが唐突に「しばらく前はOSSも似たようなキワモノ的見方がされてましたが、こちらはほぼ定着してきたようです。 」とオープンソースビジネスの話を持ち出して比較していることに対応している。

もっとレベルが低ければ、「オープン? ばかですか」の一言で終わっているはずなのに、「オープンたって、誰でも読めるわけでもないし、書いた人ならではのノウハウがあるよね」というレベルに踏み込んでる。わかって言ってるのだな。

と読むと、ykさんは実はまつもとさんから見たスターロジックのビジネスモデルの可能性について(おそらくOSSとの類似性から、成功したOSSの人の観点という価値)を引き出そうとしているように見える。そこが興味深い。

それにしてもマジカシートが3案件くらいたまるとSaaSの元ネタになるな、と感じるわけだがいろいろ興味深い。

_ 怠惰

あまりに怠惰が強調されるので、ふと考えた。

プログラマはすべて怠惰である。

したがって、一度覚えた環境(エディター、プログラミング言語)から乗り換えない。

しかし真に怠惰であれば、より怠惰であるために、より優れた環境へ乗り換える。

そこまで怠惰だと人は彼を真のプログラマと認める。

しかしさらに怠惰であれば、より怠惰であるために、より優れた環境を自分で開発する。

そこまで怠惰だと人は賞賛の念から彼をハッカーと呼ぶ。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ 向井 (2007-07-31 13:53)

「楽をするための苦労は厭わない」ような感じでしょうか。より怠惰であろうとする努力は怠らない、みたいな。

_ arton (2007-07-31 14:30)

そうです。結局自分から動く人は偉いなぁ。という自戒というか。<br>というのと、真に怠惰な顧客とは?という思考実験のネタ。


2003|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|

ジェズイットを見習え